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カテゴリ:仕事( 129 )


2014年 06月 17日

椅子の脚

新しい椅子を作っています、デザインと強度のために考えた仕口です。
これで完全とは思いませんが、今の所、最良ではと思っています。
椅子の脚の貫をなくし、接合部の強度を上げるためです。

最初に座板と平行に鉛筆で線を引きます。
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線に沿って手鋸で胴付を挽きます。
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縦方向にも鋸を3か所。
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鋸を入れ終わった、椅子一脚分の脚のホゾ部分です。
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鑿で突き、丸く整えます。この時先細りにならないように、平行に加工します。
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4本の脚が完成。すべての脚は入る穴、向きを決めてあります。
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穴に脚が収まった所です。入れる前に木口を軽く木殺し(金槌などで木をつぶす)しておきます。
その接合部分を鉛筆で墨付けをします。
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鉛筆の墨を削り込まないように、注意してトリマーで掘下げます。
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トリマーで切削終了。脚には角度が付けてあるので、この様な状態までしかできません。
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残った部分、実はここが大切なのですが、角度を合わせて鑿で突いて整えます。
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仕上がりの状態です。
このやり方だと、座面と脚の接続面が飛躍的に増加します。
その結果、接着材も効果が上がり、胴付による支えの効果も増えと思います。
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by Utiopepe | 2014-06-17 06:42 | 仕事 | Comments(0)
2014年 05月 29日

ちりめん本箪笥

やっと出来ました。
やってみなければ分からない事があります、
簡単そうに見えても、実際作ってみると、大変な事ってありますね。
今回が正にそれ、数がいっぱい有って、それが細かい。
やっても、やっても、終わらない、持久戦かな?
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木材はキハダ、抽斗は桐、つまみは真鍮です。
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すべての抽斗にはアクリルの板が乗っています。
静電気を防ぐ、整電アクリルの4ミりです。
ガラス板の様に綺麗に中は見えませんが、割れることが無い安心感があります。
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抽斗の深さは5種類あり、一番浅いので13ミリ、上の方の8杯です。
次からは3杯ずつあり、一番深い抽斗は最下部にひとつだけです。
出来あがってみれば、やっぱり何が大変だったのか、実感がありません。

by Utiopepe | 2014-05-29 06:21 | 仕事 | Comments(0)
2014年 05月 22日

ちりめん本

「ちりめん本」、え、何ですか?
数年前、お客さんから見せていただいて、びっくりしました。
え?何時の物?なんですか?これ?

とにかく、びっくりしたことを覚えています。
その美しいこと、不思議な手触り、品の良さ、凝縮された日本文化、センスの良さ、唖然でした。
何時か欲しいと思っていましたが、ついに手に入れました。

今、製作中の36杯の引き出し、これは「ちりめん本」コレクションを入れるためのものです。
実は、初めて見せてくれたお客様からの注文で製作中なのですが。
やっぱり、抽斗を作るなら、本物も持っていなきゃ、と思いたち手に入れました。

右側は外箱、左がそのちりめん本
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目次ですが、どのページもしゃれています。
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写真をクリックして拡大して見てみて下さい。
できれば、手に持って見てもらいたい。手触りがいいんです。

明治時代に海外向けにお土産として作られた物だそうです。
が、驚きです。その中身の濃い事、プロデュースした長谷川武次郎のセンスの良い事。
ところどころに、ユーモア、ウィット、技術の高さ、何もかも脱帽です。
当時の日本は、気品もあり、技術もあり、実にすてきでした。

今の時代、忘れられている気持ちのありようと言うか、何が大切かというようなことが、
手にして、見ていると伝わってきます。ありがたいことです。
大切にしていきたい、日本の文化の典型だと思っています。

by Utiopepe | 2014-05-22 20:55 | 仕事 | Comments(0)
2014年 05月 12日

四苦八苦

49は36です
引き出しを作っています。
正に四苦八苦、36杯の引き出し。
細かなパーツを次から次へ加工して、
どんどん削って、順番に組み立て。やってもやっても終わりません。
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この状態まで組んでから、底板を貼り付けます。
その前に木釘を作りますが、何本削るのかな?考えると・・・・
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長丁場、あせっちゃだめです。こんな時は音楽。音楽。
ケルトをたっぷり聞いて。マイルスを聞いて。マイケル・ヘイズのフィドルを聞いて。
やっぱこれです、キャノンボール・アダレー。たまらんですこのアルト・サックス。

ずっと、キャノンボール・アダレーと言う名前に騙されていました。
だって「大砲の弾のアダレー」だって、どんな野郎だ?だせー。と勝手に思い込んでいました。
ウィキペディアで見たら、大砲の弾じゃないんだ、名前で損したんじゃないかなー。この人は。

最近、マイルスの「マイルストーン」を聞きながら仕事をしていたら、何だーこの音は。
無茶苦茶、おしゃれ、気持ちいい、誰だ、何の音だ? これがアダレーでした。
ネットでCDをチェックしていたら、ビルエバンスと共演?これ買いだろ、で即、買いました。
出だしはまんま「ワルツ・フォ・デビー」、ところがどっこいすんなりと、アルトサックスの音に、
いつの間にか飲みこまれていました。仕事にもいいんです。
でも、しかし、何だよね、このジャケット、良いのかねー?ださくない?
どうも解らない、アダレー様でした。
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by Utiopepe | 2014-05-12 22:06 | 仕事 | Comments(0)
2014年 03月 06日

テーブル 6

逆側の脚の墨付けです。なにぶんにも古材、基準を何処に作るか悩みます。
木材の加工の場合、直線、直角、平面、同じ厚さなど基準になる所があります。
しかし、古材でなるべくキズを付けず、裏、表ともになるべく手を付けずとなると、悩みます。
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加工中の写真です、
裏側には床板として使われていた時の跡、釘を打つための下穴、
床板を支える貫の通っていた溝、職人の仕事のかずかずが見えます。
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すべての加工が終わり、元の板の形に並べてみました。
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奥の板を脚になるように立てたところです。
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分かりにくい説明ばかりになりました。
組み立ててしまえば、中身は見えません。
逆に見えないように工夫するのが仕事みたいな気もします。
出来てしまえば、はいそれまでよ。何を苦労したのか忘れてしまいます。
また、楽しい仕事をしたい、それだけです。
ながらくの、お付き合いありがとうございました。
テーブル製作を終わりました。

by Utiopepe | 2014-03-06 07:51 | 仕事 | Comments(0)
2014年 03月 05日

テーブル 5

スイツキと脚を頑丈に接続するために、再び蟻を使います。
脚にホゾ穴を掘り、駒を植えます。
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スイツキには蟻溝、脚には駒が付いています。
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天板の所定の位置までスイツキを入れ、脚ですべての部材を固めます。
これで、前後・左右共に強くなります。
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また微調整をして完成。
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明日も続きます

by Utiopepe | 2014-03-05 07:03 | 仕事 | Comments(0)
2014年 03月 04日

テーブル 4

こちら側の脚は天板との接合距離が短いので、補強します。
まずは別の木を用意し、硬めの木で作った、あり駒を埋めます。
この技法は「送り蟻」と言い、テーブルのスイツキ(天板の裏側の補強材)などに使われ、
木材の伸び縮みをじゃましない、古くからあるやり方です。
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駒を植え終わりました。
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天板に丁寧に墨を付け、鑿で軽くキズを付けておきます。
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蟻溝を彫り終えたところです。これから無理に叩き込まないで、
徐々に調整しつつ、目的のところまで入るようにします。
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完全に収まりました、先ほどまでの仕事は見えません。
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脚が収まるところまで、スイツキを一部かき取ります。
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 また明日も続きます。

by Utiopepe | 2014-03-04 07:36 | 仕事 | Comments(0)
2014年 03月 03日

テーブル 3

わかるかな?脚がわの部分ですが、この状態ではまだ、45度に削り取っていません。
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ほとんど同じに見えるこの写真は、加工をした後です。
脚の材料の下に45度に補助材を固定して、鉋(きわかんな)で削りました。
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天板がわは鉋は使えません。よく切れる鑿で少しずつすこしずつ、あせらないで仕上げました。
ここも大事な所です、切り口が荒れていると、組み立ててから最悪です。
組み立ててしまうと、見えるのはこの線だけですから。
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加工の終わった二つのパーツを並べました。上に乗った脚を手前に立ちあげ、
様子を見ながら、少しずつ、無理をしないで差し込んでいきます。
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中ほどまで入った状態。ここからは無理をすると簡単に割れてしまいます。
最後まで気の抜けないところです。
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調整をしつつ、最後まで組み立てできました。
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by Utiopepe | 2014-03-03 07:26 | 仕事 | Comments(2)
2014年 03月 02日

テーブル 2

最近はこのやり方でしています。
まず厚紙に正確に蟻組手を書き、カッターナイフで切り取り、型紙を作ります。
それを現物の上に重ね、シャープペンシルの0.5ミリで墨付けをします。
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鉛筆の線の半分を鋸で挽く感じ、あくまでもそんな気持ちでやっています。
鋸は細かい仕事の時はもっと刃の細かな物でしますが、老眼で集中力も衰え、
結構、肩のこるところですが、大切な工程です。
後で手直しをすると、本当に時間がかかり、なかなか上手く決まりません。
用心をして鉛筆の墨を残すと固くて苦労をします。
かと言って、ゆるくすると、手直しできません。
そのために、正確な墨付けをして、あくまでも鉛筆の半分を挽く感じです。
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脚がわのパーツ。鑿を使う前にドリルで下穴を開けておきます。
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天板がわ。こちらも同じように下穴を開け、墨を崩さないように、鑿で仕上げます。
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材料がヒノキですから、鑿が良く切れないとボロボロになってしまいます、
時々刃を研ぎながら、とくに木口は丁寧に切るように仕上げます。
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 続きはまた明日

by Utiopepe | 2014-03-02 07:37 | 仕事 | Comments(0)
2014年 03月 01日

テーブル 1

水色のテープがあった所で切り離します。
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切り落とした短い方を3分割。
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建物に使われていた板なので、裏側はわりとラフ。手がんなを使って基準面を作ります。
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今回の仕口(技法)は包み蟻。組み立てると組手(接ぐ方法)は見えません。
見えなくするために外がわにほんの少し(4.5ミリ程度)のかぶせる部分を作ります。
材料の端は直角が出ていないので、添え木をして基準面を作り、
トリマーを使って、墨の内側をえぐり、新たな基準面の完成です。
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下がテーブルの天板、上が足。真ん中に引いた中心線が組手の出発点になり、
この二つのパーツがひとつになり、テーブルの足が完成します。
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  続きは明日。

by Utiopepe | 2014-03-01 08:28 | 仕事 | Comments(0)